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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100526-00000036-fsi-bus_all" target="_blank">キリン　第３のビール「本格派」新商品　膨らむ市場、シェア囲い込み（フジサンケイ　ビジネスアイ）


　キリンビールは２６日、第３のビールの新商品「本格〈辛口麦〉」を７月２１日から売り出すと発表した。濃度を高めた麦汁のほか、ホップもふんだんに使うことで、飲み応えとキレを両立させたのが特徴だ。店頭想定価格は３５０ミリリットル缶で１４１円。第３のビールに、ビールのような本格感を求める４０?５０歳代の男性向けに売り込み、年内に４００万ケース（１ケース＝大瓶２０本換算）の販売を目指す。



　キリンは現在、第３のビールで、「のどごし〈生〉」と「コクの時間」「ストロングセブン」「１０００（サウザン）」「ホップの真実」の５商品を品揃えしている。今回、「本格〈辛口麦〉」を売り出すのに伴い、商品性が似通った「ホップの真実」は販売を終了する。同日、会見した田村潤副社長は「本格辛口をキーワードに新たな需要を掘り起こす」と意気込みを語った。



　今年１?３月のビール類の課税出荷数量は、前年同期比５．７％減の８６１３万ケースで、統計が始まった１９９２年以降で過去最低を記録した。種類別ではビールと発泡酒が激減する一方、低価格な第３のビールは９．５％伸びた。出荷に占める構成比も、ビールが４７．５％で過去最低になる一方、第３のビールが３３．９％で最高となった。市場で唯一成長を続ける第３のビールが主戦場となっており、各社から新商品の投入が相次いでいる。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　◇



【予報図】



　■商品厳選、ブランド短命回避



　「第３のビールの商品群の選択が必要だ」２６日、会見したキリンビールの佐藤章マーケティング部長は、今回の新商品で６銘柄となる第３のビールの選択と集中を進める考えを示した。



　キリンは、不況の中で成長を続ける第３のビール市場に、昨年６月以降ほぼ４カ月刻みで新商品を投じてきた。ライバルのアサヒビールとのビール類のトップシェア争いを勝ち抜くには、唯一成長を続けている第３のビールでシェアを囲い込む必要があると判断したためだ。



　新商品は発売直後に一定の販売量を確保したが、数カ月であっという間に売り上げが落ち、ブランドの短命化を招いた。



　このため、同社は戦略を転換し、第３のトップブランド「のどごし〈生〉」と「本格〈辛口麦〉」に集約していく考えを示す。実際、本格〈辛口麦〉にはのどごしを投じた２００５年と同規模のＣＭを出稿する計画だ。第３で４割超のシェアを持つキリンがいち早く商品群の整理に乗り出したことで、膨らみ過ぎた第３のブランドを整理する動きが広がる可能性もある。（今井裕治）



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